とうとうお別れの日がきました。
10年間、私たちを守り支えてくれたこの家。
この家で暮らさなければ、
パン教室を開くことはなかったと思います。
10年前の大晦日に引っ越してきて、
ボロボロで暗くて寒くてつらかったことを
今でもはっきり覚えています。
夫が、絶対にいい家になるよと、
いうのを信じて暮らし始めました。
そのとおり、
徐々に居心地のよい空間になってゆき、
外へ仕事に出かけるよりも
この家で仕事をしたいという気持ちが
芽生えてきました。
約7年前、小さなパン教室を開くことになり、
こんなにもたくさんの方とお会いできるとは
夢にも思っていませんでした。
この古い家も、びっくりしたはずです。
教室へ足を運んでくれるみなさんに、
ここで心地よく過ごせてもらえるようにと、
草花を飾り、せっせと掃除に励んだことが
この家を大切にしてこれたように思います。
だから、みなさんにも感謝です。
この家からいろいろと学びました。
夫は、補修や家具づくりがみるみる上達、
そして今度はおうちを改装工事しています。
私もパンを焼けるようになり、
おこがましくも教える立場になり、
パンも料理もちょっとは上達したようです。
そして、日々暮らすということは
地味で単調なことだけれど、
おもしろさや心地よさを見出すことは
いくらでもできると知りました。

みなさんを玄関先から見送るこの光景、
とても好きだったなぁ。
名残惜しいけれど、さぁ引っ越しです。
次のおうちで、
いつかみなさんを迎えられるように、
引き続きおうち作りがんばっています。
新しい暮らしが始まって、
教室再開のことなどなどゆっくり決めて
このブログでご報告しますね。
本当にありがとうございました。
ではまた。